飛んでモンテカルロのAI

世界的に有名なカジノや高級リゾートがある観光地です。モナコ・グランプリが開催される場所!
金持ちのイメージですが、AIでのモンテカルロは違います。
AIが絵描いたモンテカルロのイメージ
モンテカルロのイメージ
モンテカルロで円をAI業界の方が言うと思いますので、説明です。

モンテカルロ法(英: Monte Carlo method、MC)とは

モンテカルロ法とは、シミュレーションや数値計算を乱数を用いて行う手法の総称です。元々は、中性子が物質中を動き回る様子を探るために、スタニスワフ・ウラムが考案し、ジョン・フォン・ノイマンにより命名されました。この手法の名称は、カジノで有名なモナコ公国の4つの地区(カルティ)の1つであるモンテカルロから取られています。モンテカルロ法は「ランダム法」とも呼ばれ、様々な分野で広く利用されています。

モンテカルロ法の主な特徴と応用

  1. ランダム性の利用: モンテカルロ法は、ランダムなサンプル(数値やデータポイント)を生成し、それらを使って問題の解を推定します。このアプローチは、解析的な解が難しい問題に対して非常に有効です。
  2. 高次元問題への適用: モンテカルロ法は、高次元の積分や最適化問題など、解析的に解くのが難しい問題に対しても適用できます。
  3. 金融工学: モンテカルロ法はオプションの価格付け、リスク評価、ポートフォリオの最適化など、金融の分野で広く使われています。将来の資産価格のシナリオを多数生成し、それに基づいて意思決定を行います。
  4. 物理学・統計学: 物理学では、分子の挙動をシミュレーションするために、統計学では確率分布の評価などに使用されます。
  5. ゲーム開発やAI: モンテカルロ木探索(MCTS)は、チェスや囲碁のような複雑なゲームで次の一手を決定するためのアルゴリズムとして使われています。AIが最適な戦略を見つけるために多くのシミュレーションを行います。

モンテカルロ法の基本的な流れ

  1. 問題の定義(例えば、積分や最適化問題)。
  2. ランダムなサンプルを生成。
  3. サンプルに基づいて計算を行い、結果を得る。
  4. 多数のサンプルから結果を統計的に解析し、最終的な近似解を得る。

たとえば、円の面積をモンテカルロ法で求める場合、以下のようにします。

  1. 単位正方形の中に無作為に点を打つ。
  2. 円の内部に入った点の数を数える。
  3. 円の面積は、正方形の面積に対する円内の点の割合から推定されます。

モンテカルロ法は、多くのサンプルを用いることで、より正確な近似が可能となりますが、計算資源を多く消費することもあります。そのため、効率的にサンプルを生成する手法やアルゴリズムが研究されています。

Pythonで表すと

有名なやつを書きます。

モンテカルロ法で円周率を求める方法

この方法では、以下のステップを行います:

  1. 単位正方形(辺の長さが1の正方形)の中にランダムに点を打つ。
  2. 単位円(半径1の円、中心が正方形の中心)に入った点の数を数える。
  3. 円の面積と正方形の面積の比率から、πを推定します。

単位円の面積は πr2 ですが、今回は半径が1なので面積は π です。単位正方形の面積は 1×1=1 です。したがって、円内に入った点の割合を4倍すると π が近似できます。

import random

def monte_carlo_pi(num_samples):
    inside_circle = 0

    for _ in range(num_samples):
        x = random.uniform(0, 1)
        y = random.uniform(0, 1)
        
        if x**2 + y**2 <= 1:
            inside_circle += 1

    return (inside_circle / num_samples) * 4

# サンプル数を設定して実行
num_samples = 1000000
estimated_pi = monte_carlo_pi(num_samples)
print(f"Estimated π value: {estimated_pi}")

コードの解説

  1. ランダムなサンプル生成:
    random.uniform(0, 1) を使って、[0, 1] の範囲でランダムな x, y 座標を生成します。
  2. 円内に入った点のカウント:
    x**2 + y**2 <= 1 という条件を使って、点が単位円の内部にあるかを確認します。
  3. πの推定:
    円内に入った点の数を総サンプル数で割り、4を掛けて π の近似値を求めます。

結果

Estimated π value: 3.140968
サンプル数を増やすことで、より正確なπの値が得られます。上記のコードでは、100万サンプルを使用していますが、計算リソースや精度のトレードオフに応じて調整が可能です。

この基本的なモンテカルロ法の例を元に、より複雑な問題にも適用できるように拡張していくこと

オマケ

モンテカルロ法でどんどんサンプル数を入れたら、どうなのか?グラフにしてみました。
10から10億回処理してみる、こんなグラフになります。どんどん、理想の数値に収束していきます。

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